
僕も個別銘柄を買ってみたいんだ。



ペン太も成長したなあ。



買ってもいいかどうか、どうやって判断したらいいの?



私は、8つのポイントで判断しているんだ!
- 投資に少し慣れてきた方
- 個別銘柄を買ってみたい方
- 投資してよいかどうか判断する基準を知りたい方
この記事では、個別銘柄を買う時の「8つのポイント」を解説します。
あくまで短期投資ではなく、長期投資を目的としていることをご理解ください。
この記事を読めば、個別銘柄への投資判断が自分でできるようになります。
私としては、まずは投資信託などから始めてみて、慣れてきた段階で個別銘柄投資を始めることをオススメしています。
「投資の始め方。」というまとめ記事を作成していますので、ぜひご覧ください。
個別銘柄を買う時の「8つのポイント」


個別銘柄を買う時の「8つのポイント」は、次のとおりです。
- 事業内容
- PBR・PER
- 売上高・経常利益
- 営業利益率
- 営業キャッシュ・フロー
- 自己資本比率
- 配当金推移、配当利回り
- 配当性向、EPS
順に解説していきます。
① 事業内容
その会社がどんな事業を行っているか把握しておきましょう。
事業内容を把握することの目的は、3つあります。
- 将来性のある事業展開をしているか把握する
- サブ事業まで把握する
- ニュースが株価に影響するかどうか判断できる
順に解説していきます。
将来性のある事業展開をしているか把握できる
どんなに成功している企業も、新しい挑戦を続けていかなければ停滞し、ゆくゆくは倒産してしまいます。
時代のトレンドをいち早くつかみ、将来性ある業種に投資したり、既存事業の拡大に取り組んでいるかチェックしましょう。
例えば近年は、財務健全性以上に、ESGの観点が重要視され始めています。
- Environment(環境)
- Social(社会)
- Governance(企業統治)
それぞれの頭文字をとって、ESGと呼びます。
環境に配慮し、社会に貢献し、不祥事を防ぐような取り組みを行っているかどうかという観点です。
「社会に貢献」とは、主に労働環境の改善や、女性活躍の推進などを指します。
サブ事業まで把握する
多くの企業では、メインの事業(中核事業)のほかに、サブ事業を行っています。
関連があるような事業を行うケースが多いですが、オリックス(8591)のように幅広い分野に事業を展開している企業もあります。
メイン事業の内容は予想がつきますが、そんな事業も行っていたのか!という発見があることでしょう。
そして企業によっては、「サブ」と思っていた事業の利益が全体に占める割合が、意外と大きいかもしれません。
その企業がどんな事業を行っているのか、しっかり把握しましょう。
なお、オリックスについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ニュースが株価に影響するかどうか判断できる
あるニュースがあった時に、それが株価に影響するかどうかは、どんな事業を行っているかわからなければ、判断できません。
例えば、サムティ(3244)はサブ事業としてホテル運営などを行っていて、対象セグメントは今期赤字となりました。
ただし「賃貸マンション事業」が堅調に推移し、全体では増益となりました。



もし、サムティがホテル運営をしていることしか知らなかったら、外出自粛で、大きく減益してしまうことを予想するよね!



うん。大丈夫かなって思うよ。



でも実際には、外出自粛の影響を受けにくい事業が上手くいっていて、増益に繋がっているんだ。
なお、サムティについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
② PBR・PER
PBRやPERは、現在の株価が割安かどうか判断するための指標です。
PBR・PERの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
③ 売上高、経常利益


こちらは、積水ハウス(1928)の売上高と経常利益の推移をグラフ化したものです。
売上高や経常利益は、右肩上がりに伸びている状態が望ましいです。
成熟企業であれば、せめて横ばいに推移してもらいたいところですね。
右肩下がりになっていたり、上がったり下がったりと安定しない状態が続いていれば、長期投資には向いていません。
経常利益は、次の式で求めることができます。
経常利益(円)=営業利益(円)+営業外利益(円)-営業外費用(円)
営業利益については、次の見出しで解説しています。
また、積水ハウスについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
④ 営業利益率


こちらは、JT(2914)の営業利益率の推移です。
営業利益とは、本業で稼いだ利益のことです。
営業利益率とは、売上高のうち営業利益がどれだけ占めているかを表しています。
日本株の営業利益率の平均は7%前後で、10%を超えれば良好と判断することができます。
JTの営業利益率は20%を超えており、抜群に良い水準ですね。
営業利益率(%)=営業利益(円)÷売上高(円)×100
なおJTについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
⑤ 営業キャッシュ・フロー


こちらは、4℃ホールディングスのキャッシュ・フローの推移です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
キャッシュ・フロー(CF)は、現金の動きを表したものです。
その中でも営業CFは、本業のお金の動きを表したものです。
営業CFがマイナスということは、本業を行った結果、お金が減っているということです。
本業でお金を増やせなければ、いつか資金繰りに困って、倒産することになります。
営業CFは右肩上がりに伸びていれば最高ですが、そうでなくても、常にプラスで推移していれば合格でしょう。
他の指標が良くても、営業CFがマイナスになっている年があれば、投資することはオススメできません。
それだけ、営業CFはとても重要な指標と考えています。
なお「リース業」は、営業CFがマイナスの方が成長率を期待できます。
例として、三菱UFJリースについて解説している記事をご覧ください。
⑥ 自己資本比率


こちらは、JT(2914)の自己資本比率を表しています。
自己資本比率は、企業のすべての資本(総資本)のうち自己資本がどれだけ占めているかを表しています。
自己資本比率が低いということは、負債が多いということになります。
自己資本比率は、最低でも40%を超えていないと倒産リスクが高まります。
自己資本比率が60%を超えていれば、かなり安心できる状態にあります。
ちなみにJTの自己資本比率は50%前後を推移していますので、安心できる水準にあります。
⑦ 配当金推移、配当利回り


こちらは、三菱UFJリースの配当金と配当利回りの推移を表しています。
三菱リースは、20.3期までに21期連続増配を達成しています。
高配当株への投資をするのであれば、配当金の推移は気にしたいところです。
既に高い配当利回りに達しているのであれば「維持」、そうでなければ「増配」している株を選びたいですね。
私の日本株ポートフォリオは、9割以上が高配当株です。
3.5%を超える配当利回りのものを高配当株として、投資対象としています。
なお、配当金についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
⑧ 配当性向、EPS
配当性向とは、当期純利益のうちどれだけを配当金として株主に還元するかをパーセンテージで表したものです。
ちなみに、優待券は配当性向には含まれません。
配当性向が高すぎる企業は今後の経営に不安が残ります。
逆に、安定した経営をしているのに配当性向が低い企業は投資家から避けられてしまいます。
一般的に配当性向は30%前後が目安とされています。
配当性向は、次の式で求めることができます。
配当性向(%)=1株当たり配当金(円)÷EPS(円)
EPSは、1株当たりの当期純利益のことです。
次の式で求めることができます。
EPS(%)=当期純利益÷発行済み株式数×100
EPSは、とりあえず右肩上がりで伸びていれば合格、と判断するのが一般的です。
ただし、自社株買いおよび消却をすれば、市場にある株式数を減らすことができます。
すると、少ない株式で同じだけの利益を稼いでいるので、EPSが改善されたように見えてしまいます。
このようにEPSは操作することができるので、右肩上がりに伸びていれば大丈夫、とも言い切れない特徴があります。
なお、自社株買いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
個別銘柄を買う時の「8つのポイント」 まとめ
個別銘柄を買う時の「8つのポイント」について、解説してきました。
重要なポイントをまとめると、次のとおりです。
- 指標だけではなく、その企業がどんな事業を行っているか把握することも重要
- 一部事業を除いて、営業CFが常にプラスで推移していることは必須条件
- 目的が高配当株投資であれば、配当金やEPSが右肩上がりに伸びているか確認
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それでは早速、個別株を買ってみましょう。
日本株の買い方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
まみこでした。


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