
この前紹介したNTTは、最近どうなの?



2月5日に、第3四半期決算が発表されたよ!
- 日本株を買いたいけど、なにを買ったらいいかわからない
- NTTがどんな銘柄か知りたい
- NTTの最新の業績を知りたい
この記事では、2021年2月5日に発表された日本電信電話(以下、「NTT」)の2021年3月期第3四半期決算の内容についてご紹介します。
過去の業績や財務指標については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
NTT(9432)の事業概要


ここからは、NTTが行っている事業について解説していきます。
日本電信電話の会社概要
日本電信電話株式会社(にっぽんでんしんでんわ、英語: Nippon Telegraph and Telephone Corporation、略称: NTT)は、日本電信電話株式会社等に関する法律(NTT法)に基づき、通信事業を主体とする企業集団であるNTTグループの持株会社として設立された特殊会社。
Wikipedia(日本電信電話)より引用
日本たばこ産業(JT)と同じく、法律に基づき設置されている特殊会社です。
財務大臣が株式の3分の1を保有しています。
JTの事業概要などについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
日本電信電話は、次の5つを報告セグメントとしています。
- 移動通信事業
- 地域通信事業
- 長距離・国際通信事業
- データ通信事業
- その他事業
順に解説していきます。
移動通信事業
携帯電話事業や、それに関連する事業を行います。
ドコモの携帯通信サービス、プロバイダ(ぷらら)、ひかりTVなどのサービスを展開しています。
地域通信事業
県内通信サービスの提供を行っています。
NTT東日本、NTT西日本が提供する「加入電話」や「フレッツ光」などのサービスを展開しています。
長距離・国際通信事業
県間通信サービス、国際通信事業、ソリューション事業などを行っています。
ソリューション事業とは、法人などが抱える課題解決をサポートする事業です。
データ通信事業
システムインテグレーションサービスや、ネットワークシステム等の事業を行っています。
システムインテグレーションサービスとは、企業の情報システムの構築を請け負うITサービスのことです。
その他事業
不動産事業、金融事業、電力事業、システム開発事業、先端技術開発事業などを行っています。
NTT(9432)が第3四半期決算を発表!


2021年2月5日に、NTTの第3四半期決算が発表されましたので、その内容を解説していきます。
なお、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。投資の判断は自己責任でお願いいたします。
株価指標と配当利回り
NTTの株価指標と配当利回りは次のとおりです。
株価 | 2,854円(+103.5円) |
年間配当 | 105円(+5円) |
配当利回り | 3.68%(+0.05%) |
発行株式数 | 3,900,788,940株 |
時価総額 | 11,132,851百万円 |
予想当期利益 | 910,000百万円 (△14,469百万円) |
PER | 12.10倍(+0.35倍) |
PBR | 1.09倍(+0.04倍) |
株価は、前回記事をアップした2021年1月13日終値から103.5円(+3.76%)値上がりしました。
またこの間、配当予想が修正されて5円増えましたので、株価が値上がりしたものの、配当利回りは0.05%上がりました。
また、予想当期利益が少し下がった割に株価が上がっているので、PERが若干高くなりました。
2021年1月の「情報・通信業」業種別平均では、PERは34.4倍、PBRは2.1倍となっています。
情報・通信業の大手他社とPER・PBRを比較します。
銘柄 | 予想PER | PBR |
---|---|---|
NTT(9432) | 12.10倍 | 1.09倍 |
ソフトバンク(9434) | 13.76倍 | 6.06倍 |
KDDI(9433) | 11.99倍 | 1.69倍 |
Zホールディングス(4689) | 56.83倍 | 3.93倍 |
ネクソン(3659) | 31.54倍 | 4.44倍 |
ソフトバンクやKDDIは、NTTと同じ携帯通信事業者です。
Zホールディングスは、Yahoo! JAPAN事業のほかLINEと経営統合を行っています。
ネクソンは、オンラインゲーム開発及び配信を行う会社です。
競合他社や業種別平均と比較した結果、NTTの現在の株価は、PERでは平均的、PBRでは割安というところでしょう。
PER・PBRの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
過去3ヶ月の株価変動は次のとおりです。


過去3ヶ月では、2020年12月1日の2,457.5円が最安値で、翌2月16日の2,909.5円が最高値となっています。
その値上がり幅は452円(18.39%)にも及び、短期間で大きく値上がりしたことがわかります。
株価変動に影響を与えたと思われるようなニュースは次のとおりです。
- 11月6日、第2四半期決算を発表。
- 11月17日、NTTドコモ株式等に対する公開買い付けの結果に関するお知らせ。
- 12月3日、NTTドコモが格安新料金プラン「ahamo」を発表。
- 12月22日、ソフトバンクがLINEを完全子会社化および吸収合併することの検討を開始したことを発表
- 同日、ソフトバンクが格安新料金プラン「SoftBank on LINE」を発表。
- 1月13日、KDDIが格安新料金プラン「povo」などの料金体系を発表。
- 1月29日、楽天モバイルが格安新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表。
- 2月5日、第3四半期決算、配当予想の上方修正を発表。
第3四半期決算や配当予想を5円引き上げたことなどを受けて、更に株価が上昇していますね。
株主優待


日本電信電話には、株主優待があります!
100株以上を保有した継続保有している株主が対象です。
継続保有年数に応じて、次のとおりdポイントが付与されます。
保有期間2年以上 | 1,500ポイント |
保有期間5年以上 | 3,000ポイント |
第3四半期決算の概要
2021年2月5日に、NTTの2021年3月期第3四半期決算が公表されました。
連結経常利益は、約1兆4,950億円でした。
これは、前年同期比1.9%増となっています。
セグメント別の利益および増減は次のとおりです。
セグメント | 利益(円) | 前年同期比 |
---|---|---|
移動通信事業 | 8,218億 | +4.3% |
地域通信事業 | 3,892億 | △2.1% |
長距離・国際通信事業 | 1,204億 | +25.7% |
データ通信事業 | 1,069億 | +14.3% |
その他 | 808億 | △2.8% |
計 | 1兆5,191億 | +4.2% |
長距離・国際通信では、昨年度実施した海外における構造改革等によりコストカット(営業費用の削減)に成功し、増益となりました。
データ通信では、国内における公共・社会基盤分野でのビジネス拡大等によって増益となりました。
ドコモ光の契約者数が700万を突破


2021年2月22日、ドコモ光の契約者数が700万を突破したと発表しました。
ドコモ光は2015年にサービス提供を開始してから、光電話や光テレビといったオプションなど、サービスの拡充に取り組んできました。
在宅勤務やオンライン授業などにより、ブロードバンド需要はますます高まっているようです。
業務の自動化、ロボットとの働き方


NTTデータが提供しているRPAツール「WinActor」とマイクロソフトが提供している「Microsoft Teams」を連携させることで、Teams上のチャットメッセージによって、申請業務やoffice操作をWinActorが自動で実施する、という取り組みを行っています。
NTTデータでは既に社内で活用しており、社員の稼働削減や利便性向上に役立てています。
また、2021年2月からは鹿島建設で試験導入を開始しました。
日本の労働人口減少が叫ばれ、AIやロボット化が注目される中での取り組みとなります。
期末配当予想を5円増額
第3四半期決算が発表されたと同時に、期末配当予想の5円増額見込みが発表されました。
以前の配当予想で、中間・期末の配当予想をそれぞれ前期比2.5円ずつ増額して、通期で前期比5円増配予定でした。
今回の修正予想を受けて、通期では前期比10円増配し、105円という配当予想です。
コンセンサス予想の当期利益で、配当性向を計算します。
当期利益予想 | 910,000百万円 |
EPS | 233.28円 |
配当性向 | 45.01% |
NTTは配当性向の目安は示していないものの、中期経営戦略において、継続的な増配を掲げています。
増配しても配当性向が高すぎることはなく、利益を配当に反映させた妥当な内容でしょう。
売上高、キャッシュフロー、配当推移など
NTTの過去の売上高やキャッシュフロー、配当推移などは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
NTT(9432)が21.3期3Q決算を発表! まとめ



最近のNTTのことがなんとなくわかったよ。



安定経営によって、今後も増配が期待できるね。
ここまで、NTTの21.3期第3四半期決算内容について解説してきました。
重要なポイントをまとめると、次のとおりです。
- NTTは、3Q決算と併せて更に5円の増配見込みを発表。配当性向も妥当。
- NTTの株価は、配当予想の上方修正などを受けて右肩上がりに続伸中。
- NTTは、他社のプラットフォームと連携することでRPAのソリューション分野にも取り組んでいる。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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その5つの理由について解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
まみこでした。


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