商船三井<9104>を徹底分析!【高配当の理由は?長期投資はアリ?】

ペン太

商船三井ってどんな銘柄なの?

まみこ

2021年6月時点で、日本株の高配当利回りランキングの上位にランクインされているよ。高配当の理由や長期投資として「アリ」かどうか分析していくよ。

この記事はこんな方にオススメ
  • 日本株を買いたいけど、なにを買ったらいいかわからない
  • 商船三井がどんな企業か知りたい
  • 商船三井の業績が知りたい

2021年4月30日に21.3期通期決算が発表された、商船三井を分析します。
この記事を読めば、さまざまな指標から商船三井に投資するかどうか判断することができます


この記事を書いているのはこんな人

まみこGX(@mamicoooGX)

目次

商船三井(9104)の事業概要

画像出典:Unsplash

ここからは、商船三井が行っている事業について解説していきます。

商船三井の会社概要

株式会社商船三井(しょうせんみつい、Mitsui O.S.K. Lines, Ltd.)は、東京都港区虎ノ門に本店を置く、日本の大手海運会社である。東証一部上場。略称はMOL(エム・オー・エル)。日本郵船・川崎汽船と並ぶ日本の三大海運会社の1社、連結純利益、連結売上高および時価総額で国内2位。LNG輸送分野に強みを持つ。海上コンテナに記される「アリゲーター」印は柳原良平デザイン。ファンネルマーク(煙突の印)はなく、煙突は橙一色。

Wikipedia(商船三井)から引用

商船三井が行ってる事業について、セグメント別にご紹介します。

ドライバルク船事業

ドライバルク船を保有し、運航しています。
ドライバルク船は、鉄鉱石、石炭、穀物、塩などの大量の資源を「ばら積みする船」です。

エネルギー輸送事業

油送船事業と、LNG船・海洋事業に分かれます。
油送船は、船内にタンクを備えて、石油などを運送する貨物船です。
LNG船は、液化天然ガスを運ぶ船のことを指します。

製品輸送事業

コンテナ船事業、自動車船事業、フェリー・内船RORO船事業に分かれます。
さまざまな種類のコンテナに製品を乗せて輸送する事業や、自動車を輸送する事業を行っています。
RORO船は、貨物を積んだトラックやトレーラーをそのまま運べる船のことです。

関連事業

不動産事業、客船事業、曳船(タグボート)業、商社事業などを行っています。
タグボートは、湾港内などの狭いエリアで、大型船をロープでけん引することを指します。


商船三井(9104)の株価分析!

画像出典:Unsplash

ここからは、さまざまな指標から商船三井の株価を分析していきます。
なお、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。投資の判断は自己責任でお願いいたします。

株価指標と配当利回り

商船三井の株価指標と配当利回りは次のとおりです。

スクロールできます
株価5,240円
年間配当150円
(※350円)
配当利回り2.86%
(※6.68%
発行株式数120,628,611株
時価総額632.093百万円
21.3期確定利益90,052百万円
22.3期予想利益210,000百万円
20.12期純資産699,150百万円
予想PER3.01倍
PBR0.90倍
※2021年6月23日終値時点

年間配当や、配当利回りについて、2段で記載しています。

最新の配当予想は、2021年4月30日に発表された150円です。
しかし2021年6月21日に、通期業績予想の大幅な上方修正がありました。
商船三井は配当性向20%を目安としていますので、最新の通期業績予想をもとに配当金を算出すると、350円になります
配当金350円とした時の配当利回りは、6%を超えています。

つまり、商船三井の配当利回りが高い理由は、「通期業績予想の大幅な上方修正があったから」です

商船三井は東証一部市場に上場しており、「海運業」に該当します。
2021年5月の業種別平均では、PERは20.9倍、PBRは1.1倍となっています。
海運業の大手他社とPER・PBRを比較します

銘柄予想PERPBR
商船三井(9104)3.01倍0.90倍
日本郵船(9101)6.76倍1.51倍
川崎汽船(9107)1.90倍1.66倍
NSユナイテッド海運(9110)7.01倍0.58倍
飯野海運(9119)7.90倍0.59倍
※2021年6月23日終値時点

海運業で売上高上位の企業をピックアップしました。
いずれも、東証一部に上場しています。

業種別平均や、海運業の大手他社と比較した結果、次のように判断することができます。

商船三井の現在の株価は、PERで見れば「かなり割安」、PBRで見れば「やや割安」です。

PERは、今期(22.3期)の当期純利益予想で、株価が割安かどうかを表す、短期的視点による指標です。
PBRは、純資産残高を見た時に、株価が割安かどうかを表す、長期的視点による指標です。

PBRやPERの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。



なお、過去1年の株価変動は次のとおりです。

画像出典:Trading View

青いチャートが商船三井、オレンジのチャートは日経平均株価を表しています。
日経平均と比べても、株価が大きく上昇しており、1年前と比べて約2.6倍になっています

過去1年では、2021年6月22日の5,390円が最高値で、2020年11月30日の1,730円が最安値となっています。
株価変動に影響を与えたと思われるようなニュースは次のとおりです。

  • 6月17日、21.3期通期業績予想の修正を発表。経常赤字⇒経常利益0円に上方修正。
  • 7月31日、21.3期第1四半期決算を発表。
  • 9月24日、21.3期第2四半期業績予想を今期初めて発表。通期業績予想は未定。
  • 同日、中間配当について今期初めて発表し、20円減配の見込み。期末配当は未定。
  • 10月30日、21.3期第2四半期決算を発表。
  • 同日、通期業績予想を今期初めて発表、中間配当は直近予想より5円増配、期末配当予想について今期初めて発表。
  • 1月29日、21.3期第3四半期決算を発表。
  • 同日、通期業績予想および期末配当金について、大幅な上方修正を発表。
  • 3月31日、特別損失を計上することを発表。関係会社株式の評価損。
  • 4月2日、21.3期の通期経常利益について、直近の予想よりも大きく上回る見込みであることを発表。
  • 4月30日、21.3期通期決算を発表。減収増益となった。
  • 同日、21.3期の配当金について前期比2.3倍に増配、22.3期も据え置く予想。
  • 6月22日、22.3期通期業績予想の大幅な上方修正を発表。
ペン太

たくさん「修正」を発表しているね。

まみこ

この情勢下で先行きが見通しづらい業種なんだと思うよ。下半期から好転して、上方修正が相次いだね!

売上高、経常利益の推移

商船三井の売上高と経常利益の推移は次のようになっています。

※左軸:売上高、右軸:経常利益

売上高は右肩下がりですが、経常利益が右肩上がりに伸びています。
グラフにはありませんが、営業利益はそれほど伸びておらず、横ばいに推移しています。

経常利益は、営業利益に加えて、営業外の利益や費用が加味されます。
例えば21.3期は、持分法による投資利益1,329億円を営業外収益として計上しており、経常利益を大きく伸ばした要因となっています

経常利益(円)=営業利益(円)+営業外利益(円)-営業外費用(円)

営業利益率の推移

営業利益とは、本業で稼いだ利益のことです。
営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合を示すもので、営業利益率が高ければ、本業の業績が良いと判断することができます
経産省の報告によれば、日本株の営業利益率の平均は7%前後で、10%を超えれば良好と判断することができます。

商船三井の営業利益率は、近年2%前後を推移しています
同じく海運業大手の日本郵船や川崎汽船も、同程度の営業利益率となっています。

営業利益率(%)=営業利益(円)÷売上高(円)×100



キャッシュ・フローの推移

キャッシュ・フローは、現金の動きを表したものです。
商船三井のキャッシュ・フローの推移は次のとおりです。

※単位は百万円

全ての年で営業CFが黒字となっており、おおよそ横ばいに推移しています。
過去10年は、概ね次のようなキャッシュフローとなっています。

  • 営業CF 黒字
  • 投資CF 赤字
  • 財務CF 黒字

本業で増やしたキャッシュに借入金も加えることで、新たな設備などへの投資を積極的に行っています。
投資の成果によって、営業CFが右肩上がりに伸びていれば、尚良いですね。
当面は資金繰りに困ることはないでしょう。

自己資本比率の推移

※連結自己資本比率

自己資本比率は、総資産に占める、自己資本(純資産)の割合を示すものです。
純資産は、総資産から負債を引いたものです。
つまり、自己資本比率が50%を超えていれば、負債よりも自己資本の方が多いということです。
一般的に、自己資本比率が40%を超えていれば、倒産リスクは低いと言われています

商船三井の自己資本比率は、近年30%前後で推移しています。
海運業は先行投資が必要なため、自己資本比率は低くなりやすい傾向にあります
自己資本比率が少し低めで推移しているので、注視しておきたいところですね。

自己資本比率(%)=自己資本(総資産-負債)÷総資産

ROE、ROAの推移

このグラフは、商船三井のROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)の推移を表しています。
日本株のROE平均は6%から7%程度、ROA平均は3%程度です。

商船三井は、当期利益ベースで赤字となっている年があり、その年はROEやROAがマイナスになっています。
それ以外の年については、平均をやや下回る程度の利益率で推移しています
21.3期は当期利益が約1.7倍に増益した一方で、純資産や総資産はそれほど増減していないことから、ROE・ROAともに大きく伸ばしています。

ROE(%)=当期純利益(円)÷純資産(円)
ROA(%)=当期純利益(円)÷総資産(円)

株主優待

画像出典:Pixabay

商船三井には、株主優待があります!

「にっぽん丸クルーズ」優待券

保有株式数に応じて、「にっぽん丸クルーズ」の優待券がもらえます
1枚で1名1クルーズにつき10%割引となり、最大2枚(20%割引)まで利用可能となっています。
ただし、30日以上のクルーズは1枚で3%割引(最大2枚で6%割引)となっています。

保有株式数優待券枚数
100株以上2枚
500株以上4枚
1,000株以上6枚

配当金、配当性向

商船三井の配当金と配当性向の推移は、次のようになっています。

配当金配当性向
12年3月50円赤字
13年3月-円赤字
14年3月50円4.17%
15年3月70円16.93%
16年3月50円赤字
17年3月20円79.63%
18年3月20円赤字
19年3月45円13.35%
20年3月65円20.16%
21年3月150円6.64%
22年3月(予想)350円19.9%

赤字になった年や、配当性向が高くなった年は減配していますので、注意が必要です。
商船三井は、連結配当性向20%以上を目安としています
商船三井が発表している22.3期最新の配当予想は150円ですが、業績予想の上方修正がありましたので、当期利益に配当性向20%を当てはめると、350円の配当金が出ることになります。

配当性向(%)=1株当たり配当金(円)÷EPS(円)

EPSは、当期利益を、発行済み株式数で割ることで求めることができ、「1株当たり利益」とも言われます。
商船三井は、いくつかの年で当期利益ベースで赤字になっているので、EPSも赤字となっています。
近年はEPSが右肩上がりに伸びているので、今後に期待したいところです。

EPS(円)=当期純利益÷発行済み株式数

商船三井の通期決算概要

2021年4月30日に、西松建設の21.3期通期決算が公表されました。
連結経営成績は、次のとおりです。

スクロールできます
億円対前期増減率
売上高9,914△14.2%
営業利益△53前期黒字
⇒今期赤字
経常利益1,336142.5%
当期利益900176.0%

21.3期は減収増益となりました。
また、セグメント別の損益(経常損益)について次のとおりです。

セグメント損益(億円)増減
ドライバルク△42前期黒字
⇒今期赤字
エネルギー輸送297+17.1%
製品輸送1,026+1423%
関連事業94△23.5%
1,375+143.2%

経常損益ベースで、全体で大きな増益となっています。

製品輸送のうち、コンテナ船事業では、北米航路を中心に、巣ごもり需要によって荷動きが大きくなった一方、労働者不足・コンテナ不足による供給不足があったため、高い賃率で推移したことや、燃料価格が安値圏で維持したこともあって、大幅な増益となりました


22.3期通期業績予想の大幅な上方修正

2021年6月21日、22.3期第2四半期業績予想、および通期業績予想の大幅な上方修正が発表されました。
最新の通期業績予想は次のとおりです。

スクロールできます
億円増減率
売上高10,8001.9%
営業利益2800%
経常利益2,200120%
当期利益2,100133%
増減率は、前回発表予想(2021年4月30日)との比較

経常利益ベース、および当期利益ベースで大幅な上方修正となっています。
修正の理由として、コンテナ船事業について、荷動きやスポット賃率が想定を上回るレベルで推移していることが挙げられています

商船三井(9104)を徹底分析! まとめ

ペン太

商船三井のことがなんとなくわかったよ。

まみこ

財務指標は「概ね良好」だね。売上高が再び上向いてくれば、長期投資も検討したいところかな!

ここまで、商船三井について事業概要や株価について徹底分析してきました。
重要なポイントをまとめると、次のとおりです。

  • 商船三井は、日本の三大海運事業者の一つで、コンテナなどさまざまな海上輸送を行っている
  • 商船三井が高配当な理由は、コンテナ事業の好調を背景に、通期業績が大きく上振れすると予想されるから
  • 商船三井の財務指標は概ね良好で、売上高が再び上向くことを期待したい

最後まで読んでいただきありがとうございます。
日本株の買い方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。

まみこでした。

スポンサーリンク
よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる