
この前紹介したオリックスは、最近どうなの?

2月8日に、第3四半期決算が発表されたよ!
- 日本株を買いたいけど、なにを買ったらいいかわからない
- オリックスがどんな銘柄か知りたい
- オリックスの最新の業績を知りたい
この記事では、2021年2月8日に発表されたオリックスの2021年3月期第3四半期決算の内容についてご紹介します。
過去の業績や財務指標については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
オリックス(8591)の事業概要

ここからは、オリックスが行っている事業について解説していきます。
オリックスの会社概要
オリックス株式会社(英: ORIX Corporation)は、大阪府大阪市に本社を置く、日本の大手総合リース企業である。祖業であるリースをはじめ、不動産、銀行、クレジット、ベンチャーキャピタル、プロ野球球団(オリックス・バファローズ)など多くの事業を手掛けており、グループを通して多角的金融サービス業を提供している。
ウィキペディア(Wikipedia)から引用
リース事業とは、お客さんが必要な設備などを代わりに購入して、お客さんに貸し出しをすることで収益を得る事業です。
似たもので「レンタル事業」がありますが、レンタル事業は、需要があるものなどをあらかじめ事業者側が用意して、不特定多数の人に貸して収益を得る事業です。
「お客さん」が主体なのか、貸し出す「モノ」が主体なのかが異なります。
①法人営業・メンテナンスリース
自動車および電子計測器・IT関連機器などのリースおよびレンタル事業を行っています。
「弥生会計」や「やよいの青色申告」などの「弥生シリーズ」が有名です。
②不動産
不動産開発・賃貸・管理、施設運営、のほか不動産のアセットマネジメントを行っています。
③事業投資・コンセッション
コンセッションとは、高速道路や空港などの公共施設において、施設の所有権はそのままで、運営権のみを民間事業者に売却することです。
オリックスは空港コンセッション事業を行っています。
④環境エネルギー
国内外で、再生可能エネルギー事業(太陽光、水力、地熱、風力発電など)を幅広く行っています。
⑤保険
生命保険事業を行っています。
⑥銀行・クレジット
銀行は、投資用不動産ローン、カードローン、投資信託などを取り扱っています。
店舗やATMを置かず、固定費は最小限に抑えられています。
クレジットは、ローン、信用保証、モーゲージバンクを柱に一般消費者向けに事業を行っています。
⑦輸送機器
航空機のリースや管理を行うほか、船舶関連の投融資を行っています。
投融資とは、お金を出したり貸したりすることを言います。
⑧ORIX USA
アメリカでローン事業やアセットマネジメント事業を行っている企業を買収し、事業を行っています。
⑨ORIX Europe
アメリカやオランダに拠点を置く資産運用会社を買収し、アセットマネジメント事業を行っています。
⑩アジア・豪州
香港、マレーシア、インドネシア、オーストラリア、インド、韓国、中国などを対象に、リース事業やローン事業などを行っています。
また、中国最大の飲料メーカーである「農夫山泉」へ投資を行っています。
オリックス(8591)が第3四半期決算を発表!

2021年2月8日に、オリックスの第3四半期決算が発表されましたので、その内容を解説していきます。
なお、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。投資の判断は自己責任でお願いいたします。
株価指標と配当利回り
オリックスの株価指標と配当利回りは次のとおりです。
株価 | 1,762.5円(+164円) |
年間配当 | 76.00円 |
配当利回り | 4.31%(△0.44%) |
発行株式数 | 1,313,954,980株 |
時価総額 | 2,206,089百万円 |
予想当期利益 | 196,749百万円 (△5,039百万円) |
PER | 11.31倍(+0.91倍) |
PBR | 0.73倍(+0.07倍) |
株価は、前回記事をアップした2020年12月14日終値から164円(+10.25%)値上がりしました。
配当利回りは依然として4%を超える高配当銘柄です。
予想当期利益が下がった割に株価が上がっているので、PERが高くなっていますね。
2021年1月の「その他金融業」業種別平均では、PERは10.7倍、PBRは1.0倍となっています。
オリックスのPERは少し割高、PBRも割高な水準となっています。
PER・PBRの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
過去3ヶ月の株価変動は次のとおりです。

2021年1月5日終値1,567円に対し、同13日始値1,854.5円でした。
その値上がり幅は、287.5円(+18.34%)です。
株価変動に影響を与えたと思われるようなニュースは次のとおりです。
- 11月2日、第2四半期決算を発表。
- 1月5日、米国連邦議会上院選2議席の決選投票で、2議席とも民主党が獲得
- 1月13日、自己株式の取得終了および消却に関するお知らせを発表
- 2月8日、第3四半期決算を発表
民主党の大統領で、かつ上下両院で民主党が多数派となる「トリプルブルー」が実現しました。
バイデン大統領が掲げる大規模なインフラ投資などの政策が、実行されやすくなるという見方が広まりました。
これによって米国の金利上昇が見込まれ、日本でも銀行株を中心に、金融関連株の株価が軒並み上昇しました。
株主優待

オリックスには、株主優待があります!
1.ふるさと優待
オリックスグループの取引先が取り扱う商品を厳選した「カタログギフト」です。
対象者は100株以上を保有している株主に限ります。
なお、100株以上を3年以上継続保有している場合は「Aコースカタログ」、3年未満の場合は「Bコースカタログ」の中から欲しい商品を選ぶことになります。
2.株主カード
保有株式数に限らず、全ての株主が対象となります。
株主カードを提示することで、オリックスグループの各種サービスを割引価格で利用することができます。
宿泊や食事、レジャー施設など、さまざまな用途で使うことができます。
第3四半期決算の概要
2021年2月8日に、オリックスの2021年3月期第3四半期決算が公表されました。
連結経常利益は、約2,095億円でした。
これは、前年同期比40.2%減となっています。
セグメント別の利益および増減は次のとおりです。
セグメント | 利益(円) | 増減 |
---|---|---|
法人営業・ メンテナンスリース | 412億 | △17.3% |
不動産 | 156億 | △73.0% |
事業投資・ コンセッション | 42億 | △90.2% |
環境エネルギー | 178億 | +53.5% |
保険 | 506億 | +16.2% |
銀行・クレジット | 369億 | +25.5% |
輸送機器 | 31億 | △90.6% |
ORIX USA | 275億 | △45.2% |
ORIX Europe | 259億 | +3.20% |
アジア・豪州 | 83億 | △67.8% |
計 | 2,314億 | △37.6% |
事業投資・コンセッションには、空港コンセッションが含まれています。
今般の情勢により、旅客数や発着数が著しく減少したため、大きな減益となっています。
銀行・クレジットでは、クレジットにおけるモーゲージバンク事業からの収入や銀行事業における投資用不動産ローンからの金融収益増などにより増益となりました。
モーゲージバンクとは住宅ローンを専門に取り扱う金融会社のことです。
21.3期の期末配当は?
オリックスの中間配当は、前期と同じ35円で確定しています。
期末配当についても、前期と同じ41円と予想されており、合計76円です。
オリックスの配当金については、「配当性向50%」もしくは「通期配当金76円」のいずれか高い方を採用するとしています。
つまり、前期と比べて最低限「維持」は確実と言ってよいでしょう。
当期利益予想 | 196,749百万円 |
EPS | 149.73円 |
配当性向 (通期配当76円) | 50.75% |
通期配当金を76円として、現在の当期利益予想で配当性向を計算すると、僅かに50%を超えています。
当期利益が予想に近い金額となれば、期末配当は41円、通期配当は76円となりそうです。
ちなみに1円増配して通期配当を77円とするためには、EPSが154円、当期利益が202,349百万円必要です。
自己株式取得完了および消却に関するお知らせ
2020年11月2日の取締役会で決議した自己株式取得(自社株買い)について、2021年1月13日に完了したことを発表しました。
自社株買いをすると、市場に流通している株式が減って株価が上がることから、株主還元策の一つとされています。
今回オリックスは、2020年11月9日から翌1月8日にかけて、約2,800万の自社株を取得しました。
そして、これらすべてを「消却」することを併せて発表しています。
消却すれば、自社株買いした株式が再び市場に流入する可能性が当面なくなるので、投資家にとっては安心材料となります。
売上高、キャッシュフロー、配当推移など
オリックスの過去の売上高やキャッシュフロー、配当推移などは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
オリックス(8591)が21.3期3Q決算を発表! まとめ

最近のオリックスのことがなんとなくわかったよ。

輸送機器を中心に大きな痛手だけど、前年比プラスになっているセグメントもあるね!
ここまで、オリックスの21.3期第3四半期決算内容について解説してきました。
重要なポイントをまとめると、次のとおりです。
- オリックスの株価は、金利上昇への期待感などから急騰している
- オリックスの配当金は、前年比「維持」の76円となる見込み
- オリックス3Q決算のセグメント利益は、前年同期比38%減。景気回復が待たれる。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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その5つの理由について解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
まみこでした。

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