
ヒロセ通商ってどんな銘柄なの?



FXを専業に取り扱う、金融先物取扱業者だよ!
- 日本株を買いたいけど、なにを買ったらいいかわからない
- ヒロセ通商がどんな企業か知りたい
- ヒロセ通商の業績が知りたい
2021年1月29日に通期決算が発表された、ヒロセ通商を分析します。
この記事を読めば、さまざまな指標からヒロセ通商に投資するかどうか判断することができます。
また本記事は、個別銘柄を買う時の「8つのポイント」に沿って解説していきます。
こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。
ヒロセ通商(7185)の事業概要


ここからは、ヒロセ通商が行っている事業について解説していきます。
ヒロセ通商の会社概要
ヒロセ通商株式会社(ヒロセつうしょう-、英文名:Hirose Tusyo Inc.)は、金融先物取引業者。
Wikipedia(ヒロセ通商)から引用
金融先物取引とは、金融商品などを「ある指定日」に「ある価格」で約定する取引です。
具体的には、外国為替証拠金取引業、いわゆるFXサービスを提供しています。
ヒロセ通商は、FX専業で上場している数少ない企業です。
報告セグメントは、外国為替証拠金取引業のみです。
ヒロセ通商(7185)の株価分析!


ここからは、さまざまな指標からヒロセ通商の株価を分析していきます。
なお、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。投資の判断は自己責任でお願いいたします。
株価指標と配当利回り
ヒロセ通商の株価指標と配当利回りは次のとおりです。
株価 | 2,034円 |
年間配当 | 31円 |
配当利回り | 1.52% |
発行株式数 | 6,590,000株 |
時価総額 | 13,404百万円 |
予想当期利益 | 2,083百万円 |
PER | 5.89倍 |
PBR | 1.17倍 |
現在の配当利回りは1.52%で、高配当銘柄ではありません。
ヒロセ通商は、JASDAQ市場に上場しています。
ヒロセ通商は、「証券・商品先物取引業」に該当します。
2021年1月のJASDAQ市場業種別平均は、PERは9.2倍、PBRは1.0倍となっています。
証券・商品先物取引業の大手他社とPER・PBRを比較します。
銘柄 | PER | PBR |
---|---|---|
ヒロセ通商(7185) | 5.89倍 | 1.17倍 |
野村ホールディングス(8604) | 5.59倍 | 0.65倍 |
大和証券G本社(8601) | 11.28倍 | 0.61倍 |
SBIホールディングス(8473) | 9.76倍 | 1.39倍 |
マネックスG(8698) | 33.71倍 | 2.16倍 |
ヒロセ通商はJASDAQ、その他の銘柄は東証一部に上場しています。
ヒロセ通商の現在の株価は、PERで見るとかなり割安、PBRで見ると割高という結果になりました。
PBRとPERの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
なお、過去1年の株価変動は次のとおりです。


過去1年では、2020年9月8日の2,372円が最高値で、2020年3月13日の1,307円が最安値となっています。
株価変動に影響を与えたと思われるようなニュースは次のとおりです。
- 5月15日、20.3期通期決算を発表。前年比1円の増配。
- 7月30日、第1四半期決算を発表。
- 10月15日、新たにCFD取引(差金決済取引)の取り扱いを開始することを発表。
- 10月30日、第2四半期決算を発表。
- 1月29日、第3四半期決算を発表。配当は未定。
業績は外国為替の為替変動率やマーケット環境に大きく影響を受け、予測を行うことが困難なため、ヒロセ通商は連結業績予想を開示していません。
よって配当予想を行うことも困難で、第3四半期決算時点でも配当は未定となっています。
売上高、経常利益の推移
ヒロセ通商の売上高と経常利益の推移は次のようになっています。


先述したように、ヒロセ通商は連結業績予想を開示していません。
売上高・経常利益ともに右肩上がりに推移していることがわかります。
今後も成長が期待できる素晴らしい内容ですね。
経常利益(円)=営業利益(円)+営業外利益(円)-営業外費用(円)
営業利益率の推移


営業利益とは、本業で稼いだ利益のことです。
日本株の営業利益率の平均は7%前後で、10%を超えれば良好と判断することができます。
ヒロセ通商の営業利益率はかなり高い水準です。
同業種の中でも、上位に位置しています。
営業利益率(%)=営業利益(円)÷売上高(円)×100
キャッシュ・フローの推移
キャッシュ・フローは、現金の動きを表したものです。
ヒロセ通商のキャッシュ・フローの推移は次のとおりです。


為替変動率や投資環境に影響を受けやすい事業の特性上、営業CFに大きなバラつきがあることがわかります。
営業CFがプラスの時は財務CF(借入金)を減らし、営業CFがマイナスの時は借入金によって補っています。
証券・商品先物取引業の中でも、FXを扱う場合はよく見られるタイプのキャッシュフローです。
決して安定感のある業種ではないということですね。
自己資本比率の推移


一般的に自己資本比率は、最低でも40%を超えていないと倒産リスクが高まります。
先述したように、営業CFのマイナスを借入金で補っている状態もあり、自己資本比率は低いですね。
キャッシュフローや自己資本比率を見ると、安定感というところでは不安が残りますね。
自己資本比率(%)=純資産(総資産-負債)÷総資産
ネットD/E=(有利子負債-現預金)÷純資産
ROE、ROAの推移


このグラフは、ヒロセ通商のROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)の推移を表しています。
日本株のROE平均は6%から7%程度です。
ヒロセ通商は近年、ROEが20%前後を推移しており、とても高い水準です。
少ない自己資本で、高い利益を出しているということですね。
ROAの日本株平均は3%程度なので、ヒロセ通商はおおよそ平均的な水準にあります。
ROE(%)=当期純利益(ドル)÷純資産(ドル)
ROA(%)=当期純利益(ドル)÷総資産(ドル)
株主優待


ヒロセ通商には、株主優待があります!
内容は、食品等の詰め合わせで、レトルトカレーやラーメン、ミネラルウォーターのほか、洗剤などもあるようです。
権利確定日は毎年9月末で、保有年数は優待内容に影響がありません。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 10,000円相当 |
1,000株以上 | 30,000円相当 |
ヒロセ通商の優待利回りは高い水準にあります。
2月4日終値の2,039円で計算すると、優待利回りは4.9%になります。
配当金と合わせて考えると、株主還元が充実した銘柄と言えますね。
配当金、配当性向
ヒロセ通商の配当金と配当性向の推移は、次のようになっています。
配当金 | 配当性向 | |
---|---|---|
15年3月 | 6円 | 13.03% |
16年3月 | 16円 | 3.78% |
17年3月 | 21円 | 10.51% |
18年3月 | 26円 | 7.56% |
19年3月 | 30円 | 8.13% |
20年3月 | 31円 | 9.23% |
21年3月(予想) | 未定 | -% |
現在連続増配を継続中です。
配当性向は10%前後でかなり低いですが、不安定な業種であることを考えると妥当なラインではないでしょうか。
配当性向(%)=1株当たり配当金(円)÷EPS(円)


順調に右肩上がりに推移しています。
高配当ではありませんが、今後も増配が期待できますね。
EPS(円)=当期純利益÷発行済み株式数
ヒロセ通商の第3四半期決算内容
2021年1月29日に、ヒロセ通商の第3四半期決算が公表されました。
第3四半期(2020年4月1日から2020年12月31日)連結経常利益は、約20億円でした。
これは、前年同期比14.4%増となっています。
外出自粛によるPC・スマホの利用機会が増えたことで、FX取引機会増加を見込み、人気通貨のスプレッド縮小や広告宣伝方法の見直しなどを行いました。
結果的にこれが功を奏して、前年同期比増益という結果になりました。
ヒロセ通商(7185)を徹底分析! まとめ



ヒロセ通商のことがなんとなくわかったよ。



業種的に安定感を見出すのは難しいけど、優待が魅力だね!
ここまで、ヒロセ通商について事業概要や株価について徹底分析してきました。
重要なポイントをまとめると、次のとおりです。
- ヒロセ通商は、FXを専業として上場している数少ない企業である
- ヒロセ通商の売上や利益は右肩上がりに伸びていて今後も成長が期待できる。
- ヒロセ通商はその事業の特殊性から、営業CFの赤字や自己資本比率の低さなど、安定感に不安は残る
- ヒロセ通商は高配当銘柄ではないものの、株主優待がとても充実している
最後まで読んでいただきありがとうございます。
日本株の買い方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
まみこでした。


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