
積水ハウスは、最近どうなの?



9月9日に、第2四半期決算が発表されたよ!
- 日本株を買いたいけど、なにを買ったらいいかわからない
- 積水ハウスがどんな銘柄か知りたい
- 積水ハウスの最新の業績を知りたい
この記事では、2021年9月9日に発表された積水ハウスの第2四半期決算の内容についてご紹介します。
過去の業績や財務指標については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
積水ハウス(1928)の事業概要


ここからは、積水ハウスが行っている事業について解説していきます。
積水ハウスの会社概要
積水ハウス株式会社(せきすいハウス)は、大阪府大阪市北区に本社を置く日本の住宅メーカーである。
Wikipedia(積水ハウス)から引用
CMなどで、「セキスイハイム」というブランドをよく耳にしますよね。
セキスイハイムは、積水化学工業株式会社の商品名であって、積水ハウスとは無関係です。
積水ハウスは、積水化学工業株式会社から独立した企業です。
ESG経営
積水ハウスは、近年話題のESG経営のリーディングカンパニーを目指しています。
ESG経営とは、環境への配慮、社会性向上、ガバナンスの改革といった3つの観点から長期的な成長を目指すものです。
積水ハウスは、「RobecoSAM Sustainability Award 2020」の住宅建設部門で2年連続「Silver Class」に選定されました
請負型ビジネス
戸建住宅や賃貸住宅の建築を請け負う事業です。
賃貸に関しては、医療・介護施設、商業施設、ホテルなどの非住宅も請け負います。
ストック型ビジネス
所有者が建てた住宅のリフォームを請け負ったり、不動産の転貸借などをサポートする事業です。
開発型ビジネス
分譲住宅や分譲マンションといった、土地の取得を含めた「投資的なビジネス」を行います。
「請負型ビジネス」や「ストック型ビジネス」は費用負担が少ないため、それらで得た収益を元手に事業を行います。
オフィスビルや商業施設の開発といった、都市再開発事業にも取り組みます。
国際ビジネス
アメリカ、オーストラリア、イギリス、シンガポール、中国の5カ国で住宅事業を展開しています。
その他事業
造園会社と資本提携するなどして、独自の庭づくりの提案を行う「エクステリア事業」を行います。
積水ハウス(1928) が第2四半期決算を発表!


2021年9月9日に、積水ハウスの第2四半期決算が発表されましたので、その内容を解説していきます。
なお、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。投資の判断は自己責任でお願いいたします。
株価指標と配当利回り
積水ハウスの株価指標と配当利回りは次のとおりです。
株価 | 2,425円(+275円) |
年間配当 | 88円(+4円) |
配当利回り | 3.63%(△0.27%) |
発行株式数 | 684,683,466株 |
時価総額 | 1,660,357百万円 |
22.1期予想利益 | 148,000百万円 |
21.1期純資産 | 1,368,887百万円 |
PER | 11.05倍 (△1.79倍) |
PBR | 1.16倍 (+0.02倍) |
株価は、前回記事をアップした際の2021年3月5日終値よりも、275円と大きく値上がりしています。
21.1期の配当金は84円、22.1期の配当予想は86円を88円に増配修正しました。
増配予想であるものの、それ以上に株価が値上がりしているので、配当利回りは若干下がっていますね。
積水ハウスは東証33業種では、「建設業」に分類されています。
2021年8月の業種別平均では、情報・通信業はPERが10.6倍、PBRが1.0倍となっています。
建設業の大手他社とPER・PBRを比較します。
銘柄 | 予想PER | PBR |
---|---|---|
積水ハウス(1928) | 11.05倍 | 1.16倍 |
大和ハウス(1925) | 10.63倍 | 1.38倍 |
住友林業(1911) | 7.65倍 | 1.02倍 |
長谷工コーポレーション(1808) | 8.21倍 | 1.07倍 |
大林組(1802) | 10.57倍 | 0.75倍 |
鹿島建設(1812) | 9.47倍 | 0.87倍 |
積水ハウス、大和ハウス、住友林業は、ハウスメーカーとして住宅系の請負がメイン事業となっています。
一方、長谷工コーポレーションや、大林組、鹿島建設は、元請け業者としてビルやマンション建設における施工全体を管理する、「ゼネコン」という業務形態にあります。
競合他社や業種別平均と比較した結果、次のように判断できます。
積水ハウスの現在の株価は、PER・PBRいずれもやや割高な水準にあります。
PER・PBRの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
過去3ヶ月の株価変動は次のとおりです。


青いチャートが積水ハウス、オレンジのチャートは日経平均株価を表しています。
過去3ヶ月では、チャートの動きは日経平均と連動していますが、日経平均を概ね上回る上昇幅で推移しています。
株価変動に影響を与えたと思われるようなニュースは次のとおりです。
- 5月20日、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分を行うことを発表。
- 6月9日、譲渡制限付株式報酬としての自己株式処分の払込完了を発表。
- 6月10日、22.1期第1四半期決算を発表。
- 8月6日、3月に決議していた、自己株式の取得を終了したことを発表。
- 9月9日、22.1期第2四半期決算を発表。前年同期よりも増収増益。
- 同日、配当予想の増配修正を発表。3月に発表していた通期で86円予想(2円増配)から88円へ。
- 同日、積水ハウス不動産グループの組織再編の方針決定について発表
株主優待


積水ハウスには、株主優待があります!
権利確定日は、1月末です。
対象者 | 1,000株以上の株式を保有する株主 |
優待の内容 | 毎年10月下旬から11月上旬にかけて、5kgの「魚沼産コシヒカリ(新米)(※)」を贈呈 |



対象者が1,000株以上だから、投資を始めたばかりの人にとっては少しハードルが高いね。優待をもらうには、250万円くらい必要だよ!



でもお米は生活必需品だから、嬉しいよね!僕は魚しか食べないけど。
第2四半期決算の概要
2021年9月9日に、積水ハウスの2022年1月期第2四半期決算が公表されました。
連結経常利益は、約1,113億円でした。
これは前年同期比で22.8%増益となっています。
セグメント別の損益および増減は次のとおりです。
セグメント | 利益(円) | 前年同期比 |
---|---|---|
戸建住宅事業 | 203億 | +36.5% |
賃貸住宅業 | 258億 | +18.5% |
建築・土木事業 | 118億 | +0.7% |
リフォーム事業 | 133億 | +35.4% |
不動産フィー事業 | 266億 | +16.9% |
分譲住宅事業 | 68億 | +88.9% |
マンション事業 | 60億 | △1.4% |
都市再開発事業 | 37億 | △61.8% |
国際事業 | 181億 | +16.2% |
その他 | △6億 | ー |
連結修正など | △221億 | ー |
計 | 1,097億 | +18.4% |
住宅業界は、「コロナ特需」に沸いています。
ただし、今のところはあくまで「特需」であり、「一過性のもの」という見方が強いようです。
2021年6月まで、完全失業者は17か月連続で増加しており、7月にようやく減少に転じたものの、未だ完全失業率は2.8%となっています。



アベノミクスによって地価は大きく上がったけど、人口減少や空き家問題を考えれば、地価はどんどん下がっていくと考えているよ。
- 在宅ワークの広まりによる特需
- 所得の不安による特需
- 感染症対策による特需
それぞれ解説していきます。
在宅ワークの広まりによる特需


コロナ過において、Zoomなどのツールを活用した、在宅ワークが大きく広まりました。



会社に通勤しなくても仕事できる、この「新しい働き方」は、コロナ収束も、どんどん進んでいってほしいなと私も思っているよ!
在宅ワークが広まっていく中で、求められていったのは、住宅の「広さ」です。
仕事とプライベートを切り分けるためであったり、Webカメラに恥ずかしいものが映り込まないよう「仕事用のスペース」を確保する必要がありますよね。
また、共同住宅に住んでいれば、Web会議をする時の「防音性能」が大丈夫かどうか心配になりますよね。
こうした在宅ワークの広まりにより、戸建て住宅を購入したり、広くて防音性能が高いマンションに引っ越すというケースが増えているようです。
中には、会社に通勤する頻度が大きく減少することから、都心から郊外へ転居するという「都心離れ」も進んでいるようです。
所得の不安による特需
大きな企業であっても、倒産したり、事業縮小をしなければならない事態になりうる現代においては、所得の増加は期待しづらいですよね。
生活防衛意識は非常に高まっており、節約をしようと思い立って、まず初めに思いつくのが「住宅費」でしょう。
2016年頃から都心において、マンションに比べて、戸建て住宅の方が割安となる傾向が続いており、「安さ」を求めてマンションから戸建て住宅に住み替えるというケースが増えているようですね。



少しくらい高くても、駅に近くて、都心にあるマンションに住むという流れよりも、住宅の利便性を重視して、郊外に住むという流れに変わりつつあるみたいだね。
感染症対策による特需
感染症リスクを考えれば、エレベーターなどの共用スペースがある共同住宅よりも、独立した戸建て住宅の方が単純に安心という考え方から、戸建て住宅に住み替えるケースもあるようですね。
また、 新しい生活様式に対応するような住宅設備の需要も高まっています。



非接触で水が出る蛇口とかもCMでやってたよね。



ネットショッピングを利用するケースが増えて、「置き配」をできるように「宅配ボックス」を導入する家庭も増えているみたいだね!
積水ハウス不動産グループの組織を再編


積水ハウスには、さまざまな子会社があります。
その中でも、積水ハウス不動産各社、積和グランドマストなど、仲介賃貸事業を行う子会社を「積水ハウス不動産グループ」と呼んでいます。
これらの子会社は、これまで積水ハウスの子会社として、直接ぶら下がっていました。
この度組織再編を行い、2022年2月1日(予定)に、中間持株会社となる「積水ハウス不動産ホールディングス株式会社」を設立します。



つまり、どういうこと?



積水ハウスと、仲介賃貸事業を行う子会社との間に、仲介賃貸事業を統括する持株会社を設置するんだよ!
売上高、キャッシュフロー、配当推移など
積水ハウスの過去の売上高やキャッシュフロー、配当推移などは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
積水ハウス(1928)が第2四半期決算を発表! まとめ



最近の積水ハウスのことがなんとなくわかったよ。



コロナ特需によって売上は好調、配当金も順調に増配しているね!
ここまで、積水ハウスの第2四半期決算の内容について解説してきました。
重要なポイントをまとめると、次のとおりです。
- 積水ハウスは、好決算や増配修正などによって株価が大きく上昇している
- 住宅業界は特需によって大きく売り上げを伸ばしているが、一過性のものと見る動きが強い。
- 積水ハウス不動産グループを再編成。翌年2月に中間持株会社を設立する。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
日本株投資なら、1株から買うことができるSBIネオモバイル証券がオススメです。
その5つの理由について解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
まみこでした。


投資に関するオススメ書籍はこちら↓
コメント