
この前紹介した積水ハウスは、最近どうなの?

3月4日に、通期決算が発表されたよ!
- 日本株を買いたいけど、なにを買ったらいいかわからない
- 積水ハウスがどんな銘柄か知りたい
- 積水ハウスの最新の業績を知りたい
この記事では、2021年3月4日に発表された積水ハウスの2021年1月期通期決算の内容についてご紹介します。
過去の業績や財務指標については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
積水ハウス(1928)の事業概要

ここからは、積水ハウスが行っている事業について解説していきます。
積水ハウスの会社概要
積水ハウス株式会社(せきすいハウス)は、大阪府大阪市北区に本社を置く日本の住宅メーカーである。
Wikipedia(積水ハウス)から引用
CMなどで、「セキスイハイム」というブランドをよく耳にしますよね。
セキスイハイムは、積水化学工業株式会社の商品名であって、積水ハウスとは無関係です。
積水ハウスは、積水化学工業株式会社から独立した企業です。
ESG経営
積水ハウスは、近年話題のESG経営のリーディングカンパニーを目指しています。
ESG経営とは、環境への配慮、社会性向上、ガバナンスの改革といった3つの観点から長期的な成長を目指すものです。
積水ハウスは、「RobecoSAM Sustainability Award 2020」の住宅建設部門で2年連続「Silver Class」に選定されました
請負型ビジネス
戸建住宅や賃貸住宅の建築を請け負う事業です。
賃貸に関しては、医療・介護施設、商業施設、ホテルなどの非住宅も請け負います。
ストック型ビジネス
所有者が建てた住宅のリフォームを請け負ったり、不動産の転貸借などをサポートする事業です。
開発型ビジネス
分譲住宅や分譲マンションといった、土地の取得を含めた「投資的なビジネス」を行います。
「請負型ビジネス」や「ストック型ビジネス」は費用負担が少ないため、それらで得た収益を元手に事業を行います。
オフィスビルや商業施設の開発といった、都市再開発事業にも取り組みます。
国際ビジネス
アメリカ、オーストラリア、イギリス、シンガポール、中国の5カ国で住宅事業を展開しています。
その他事業
造園会社と資本提携するなどして、独自の庭づくりの提案を行う「エクステリア事業」を行います。
積水ハウス(1928)が通期決算を発表!

2021年3月4日に、積水ハウスの通期決算が発表されましたので、その内容を解説していきます。
なお、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。投資の判断は自己責任でお願いいたします。
株価指標と配当利回り
積水ハウスの株価指標と配当利回りは次のとおりです。
株価 | 2,150円(+50円) |
年間配当 | 84円(+2円) |
配当利回り | 3.90%(+0.0%) |
発行株式数 | 684,683,466株 |
時価総額 | 1,472,069百万円 |
確定当期利益 | 123,542百万円 (+6,067百万円) |
PER | 12.84倍(+0.61倍) |
PBR | 1.14倍(+0.02倍) |
株価は、前回記事をアップした際の2020年12月30日終値から50円(+2.38%)値上がりしました。
当期利益は、コンセンサス予想を上回る数字となりました!
株価が若干上昇しているため、PERも上がる形となりました。
2021年2月の「建設業」業種別平均では、PERは9.1倍、PBRは1.0倍となっています。
建設業の大手他社とPER・PBRを比較します。
銘柄 | 予想PER | PBR |
---|---|---|
積水ハウス(1928) | 12.84倍 | 1.14倍 |
大和ハウス(1925) | 14.70倍 | 1.15倍 |
住友林業(1911) | 7.77倍 | 1.01倍 |
長谷工コーポレーション(1808) | 8.18倍 | 1.06倍 |
大林組(1802) | 7.38倍 | 0.81倍 |
鹿島建設(1812) | 8.45倍 | 0.88倍 |
積水ハウス、大和ハウス、住友林業は、ハウスメーカーとして住宅系の請負がメイン事業となっています。
一方、長谷工コーポレーションや、大林組、鹿島建設は、元請け業者としてビルやマンション建設における施工全体を管理する、「ゼネコン」という業務形態にあります。
業務形態というよりは、積水ハウスと大和ハウスはPER・PBRともに割高に推移しています。
いずれも高配当銘柄で、この情勢下でも順調に業績を残していることから、市場の期待感が表れた形でしょう。
PER・PBRの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
過去3ヶ月の株価変動は次のとおりです。

過去3ヶ月では、2020年12月7日の1,947.5円が最安値で、翌2月16日の2,165.5円が最高値となっています。
その値上がり幅は218円(+11.19%)にも及び、短期間で大きく値上がりしたことがわかります。
株価変動に影響を与えたと思われるようなニュースは次のとおりです。
- 12月7日、第3四半期決算を発表。
- 同日、2017年に発生した分譲マンション用地の取引事故に関する「総括検証報告書」を受領し、公表。
- 3月4日、通期決算を発表。
- 同日、代表取締役・取締役・監査役・執行役員の異動について発表。
- 同日、期末配当を更に2円増配し、通期で3円の増配となることを発表。
- 同日、800百万株を上限とする自己株式取得を実施することを発表。

通期決算の内容が好調だったから、追加で増配したり、自己株式取得を行うことになったよ!

株主還元意識が高いね!積水ハウス好きだなぁ♪
株主優待

積水ハウスには、株主優待があります!
権利確定日は、1月末です。
対象者 | 1,000株以上の株式を保有する株主 |
優待の内容 | 毎年10月下旬から11月上旬にかけて、5kgの「魚沼産コシヒカリ(新米)(※)」を贈呈 |

対象者が1,000株以上だから、投資を始めたばかりの人にとっては少しハードルが高いね。優待をもらうには、200万円くらい必要だよ!

でもお米は生活必需品だから、嬉しいよね!僕は魚しか食べないけど。
通期決算の概要
2021年3月4日に、積水ハウスの2021年1月期通期決算が公表されました。
連結経常利益は、約1,847億円でした。
これは、前年同期比13.7%減となっています。
セグメント別の利益および増減は次のとおりです。
セグメント | 利益(円) | 前年比 |
---|---|---|
戸建住宅事業 | 322億 | △29.8% |
賃貸住宅業 | 470億 | △5.3% |
建築・土木事業 | 160億 | +330% |
リフォーム事業 | 205億 | △13.0% |
不動産フィー事業 | 439億 | +6.85% |
分譲住宅事業 | 76億 | △38.1% |
マンション事業 | 88億 | △13.0% |
都市再開発事業 | 166億 | △2.81% |
国際事業 | 397億 | △10.8% |
計 | 2,323億 | △6.29% |
建築・土木では、2019年10月に連結子会社となった鴻池組の売上が計上されたことにより、大きな増収増益となっています。
戸建住宅や、分譲住宅では、営業活動の自粛等によって受注が減少したものの、営業活動の制限が段階的に緩和されたことで、期後半は好調に推移しました。
下半期に巻き返し、追加増配・自社株買いを発表

上半期は営業活動・販促活動が制限されたことで苦戦しましたが、段階的に制限が緩和されたことで、下半期に巻き返しました。
結果的に、売上高は前期比1.3%の増収、営業利益は9.1%の減益、経常利益は13.7%の減益に留めました。
また、第2四半期時点では通期で1円の増配予想でしたが、最終的には3円の増配とすることができました。
EPS | 181.18円 |
1株当たり配当金 | 84円 |
配当性向 | 46.36% |
積水ハウスは、配当性向40%以上を目安としていますので、目標に見合った適正な水準です。
そして2022年1月までに、上限800万株・150億円の自社株買いを実施することを併せて発表しています。
自社株買いを行うと、市場に流通している株式が減って、1株当たりの価値が上がる(=株価が上がる)ことに繋がります。
よって、配当還元と同じく株主への利益還元策と一つとされています。
自社株買いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
22.1期は増収増益、2円の増配予想!

積水ハウスは、22.1期の業績予想について次のとおり発表しています。
百万円 | 前年比 | |
---|---|---|
売上高 | 2,552,000 | +4.3% |
営業利益 | 200,000 | +7.2% |
経常利益 | 200,000 | +8.3% |
当期利益 | 135,000 | +9.3% |
景気の本格的な回復にはまだ時間を要し、雇用・所得環境が先行き不透明であると予想しています。
それでも、IT技術を駆使した営業活動等を行っていくとともに、新しい生活様式に対応した商品開発を強化する、としています。
また、22.1期は2円の増配見込みであることを発表しています。
仮に、現在の発行済み株式数で計算すると、EPSは197.17円、配当性向は43.61%となります。
売上高、キャッシュフロー、配当推移など
積水ハウスの過去の売上高やキャッシュフロー、配当推移などは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
積水ハウス(1928)が21.1期通期決算を発表! まとめ

最近の積水ハウスのことがなんとなくわかったよ。

株主還元意識の高さや、これからの成長期待度も含めて、積水ハウスには今後も長期的に投資していきたいと考えているよ!
ここまで、積水ハウスの21.1期通期決算内容について解説してきました。
重要なポイントをまとめると、次のとおりです。
- 積水ハウスの21.1期は、下半期の巻き返しで、増収および僅かな減益に留める好決算となった。
- 積水ハウスは、追加増配および自社株買いの実施を発表。株主還元意識の高さが伺える。
- 積水ハウスは、22.1期に増収増益、および2円の増配を予想。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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その5つの理由について解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。
まみこでした。

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