西松建設<1820>を徹底分析!【高配当の理由は?長期投資はアリ?】

ペン太

西松建設ってどんな銘柄なの?

まみこ

2021年6月時点で、日本株の高配当利回りランキングの上位にランクインされているよ。高配当の理由や長期投資として「アリ」かどうか分析していくよ。

この記事はこんな方にオススメ
  • 日本株を買いたいけど、なにを買ったらいいかわからない
  • 西松建設がどんな企業か知りたい
  • 西松建設の業績が知りたい

2021年5月11日に21.3期通期決算が発表された、西松建設を分析します。
この記事を読めば、さまざまな指標から西松建設に投資するかどうか判断することができます


この記事を書いているのはこんな人

まみこGX(@mamicoooGX)

目次

西松建設(1820)の事業概要

画像出典:Unsplash

ここからは、西松建設が行っている事業について解説していきます。

西松建設の会社概要

西松建設株式会社(にしまつけんせつ)は、東京都港区虎ノ門に本社がある大手総合建設業者(準大手ゼネコン)である。東証一部に上場している。創業は1874年(明治7年)。ダムやトンネルなど、大型官庁土木工事を得意とする。スーパーゼネコン5社(鹿島建設、清水建設、大成建設、大林組、竹中工務店)に次ぐ「準大手Aゼネコン」の一角として強固な財務体質を備え、同じく「準大手A」の建築を主体とする戸田建設との業務提携を結んでいる。

Wikipedia(西松建設)から引用

土木事業

土木工事の請負や、土木工事に関連する事業を行っています。

建設事業

建設工事の請負や、建設工事に関連する事業を行っています。

開発・不動産事業等

不動産の賃貸・販売、資産管理などの事業を行っています。



西松建設(1820)の株価分析!

画像出典:Unsplash

ここからは、さまざまな指標から西松建設の株価を分析していきます。
なお、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。投資の判断は自己責任でお願いいたします。

株価指標と配当利回り

西松建設の株価指標と配当利回りは次のとおりです。

スクロールできます
株価3,430円
年間配当185円
配当利回り5.39%
発行株式数55,591,502株
時価総額190,678百万円
21.3期確定利益17,166百万円
22.3期予想利益14,300百万円
20.12期純資産207,537百万円
予想PER13.33倍
PBR0.92倍
※2021年6月17日終値時点

配当利回りがかなり高くなっています。
西松建設の配当利回りが高い理由は、「配当性向70%以上を基本方針としているから」です
後ほど詳しく解説します。

西松建設は東証一部市場に上場しており、「建設業」に該当します。
2021年5月の業種別平均では、PERは9.5倍、PBRは1.0倍となっています。
建設業の大手他社とPER・PBRを比較します

銘柄予想PERPBR
西松建設(1820)13.33倍0.92倍
淺沼組(1852)8.70倍0.87倍
大和ハウス(1925)9.33倍1.16倍
積水ハウス(1928)11.10倍1.13倍
長谷工コーポレーション(1808)7.94倍1.04倍
大林組(1802)9.11倍0.69倍
鹿島建設(1812)9.07倍0.83倍
※2021年6月17日終値時点

大和ハウスや積水ハウスは、ハウスメーカーとして住宅系の請負がメイン事業となっています。
一方、長谷工コーポレーションや、大林組、鹿島建設は、元請け業者としてビルやマンション建設における施工全体を管理する、「ゼネコン」という業務形態にあります。
西松建設や淺沼組もゼネコンですが、大林組などと比べると、「準大手ゼネコン」または「中堅ゼネコン」という立ち位置にあります。

西松建設の現在の株価は、PERでみれば割高、PBRでみれば割安です。

PERは、今期(22.3期)の当期純利益予想で、株価が割安かどうかを表す、短期的視点による指標です。
PBRは、純資産残高を見た時に、株価が割安かどうかを表す、長期的視点による指標です。

PBRやPERの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。



なお、過去1年の株価変動は次のとおりです。

画像出典:Trading View

青いチャートが西松建設、オレンジのチャートは日経平均株価を表しています。
年明け以降株価が上昇しており、特に決算発表の5月11日以降から急上昇しています

過去1年では、2021年5月25日の3,475円が最高値で、2020年11月30日の1,940円が最安値となっています。
株価変動に影響を与えたと思われるようなニュースは次のとおりです。

  • 8月5日、21.3期第1四半期決算を発表。
  • 11月5日、21.3期第2四半期決算を発表。
  • 1月29日、中間配当制度の導入および定款の一部変更に関するお知らせを発表。
  • 2月5日、21.3期第3四半期決算を発表。
  • 同日、特別利益の計上および業績予想の修正を発表。
  • 4月19日、特別損失の計上および業績予想の修正を発表。
  • 5月11日、21.3期通期決算を発表。減収減益も、市場予想を上回る好決算。
  • 同日、21.3期の配当金について維持の105円、22.3期は大きく増配して185円となる見込みを発表。
  • 同日、「中期経営計画2023」を策定したことを発表。配当性向70%以上、3年で200億円の自社株買いを実施する。

売上高、経常利益の推移

西松建設の売上高と経常利益の推移は次のようになっています。

※左軸:売上高、右軸:経常利益

売上高について、長期的に見れば右肩上がりですが、安定して伸びているわけではないようです。
経常利益については、21.3期以降を除いて、順調に右肩上がりに伸びているようです。

経常利益(円)=営業利益(円)+営業外利益(円)-営業外費用(円)

営業利益率の推移

営業利益とは、本業で稼いだ利益のことです。
営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合を示すもので、営業利益率が高ければ、本業の業績が良いと判断することができます
経産省の報告によれば、日本株の営業利益率の平均は7%前後で、10%を超えれば良好と判断することができます。

西松建設の営業利益率は、近年7%前後を推移しています
建設業は受注が少ない時も人員を抱えており、受注減は赤字に直結します。
バブル崩壊後、建設業の中堅以下の企業を中心に、営業利益率が低い傾向にあるようです。
そういう状況の中では、中堅ゼネコンである西松建設の営業利益率は、まずまずと言えるでしょう

営業利益率(%)=営業利益(円)÷売上高(円)×100



キャッシュ・フローの推移

キャッシュ・フローは、現金の動きを表したものです。
西松建設のキャッシュ・フローの推移は次のとおりです。

※単位は百万円

多くの年で営業CFが赤字となっており、危険な状態です。
過去10年は、概ね次のようなキャッシュフローとなっています。

  • 営業CF 赤字
  • 投資CF 赤字
  • 財務CF 黒字or赤字

特に、全てのCFが赤字となっている年は非常に危険な状態です
手元資金が減り続けている状態で、首が回らなくなり、黒字倒産もあり得る状態でした。
財務CFが黒字であれば、借入金によってキャッシュを確保できていますが、その場しのぎであることに変わりはありません。

このキャッシュフローの推移を見ただけでも、長期投資の対象としては「ナシ」と判断することができます

自己資本比率の推移

※連結自己資本比率

自己資本比率は、総資産に占める、自己資本(純資産)の割合を示すものです。
純資産は、総資産から負債を引いたものです。
つまり、自己資本比率が50%を超えていれば、負債よりも自己資本の方が多いということです。
一般的に、自己資本比率が40%を超えていれば、倒産リスクは低いと言われています

西松建設の自己資本比率は、概ね40%を上回っています。
債務超過による倒産リスクは、当面低いと考えてよいでしょう

自己資本比率(%)=自己資本(総資産-負債)÷総資産

ROE、ROAの推移

このグラフは、西松建設のROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)の推移を表しています。
日本株のROE平均は6%から7%程度、ROA平均は3%程度です。

西松建設は、ROE・ROAともに平均を上回る水準で推移しています。
少ない純資産、もしくは少ない総資産で、効率的な経営ができていると考えてよいでしょう。
2021年5月11日に発表された「中期経営計画2023」の中では、ROE12%以上を目指すとされており、期待したいところです

ROE(%)=当期純利益(円)÷純資産(円)
ROA(%)=当期純利益(円)÷総資産(円)

株主優待

画像出典:Pixabay

西松建設には、株主優待がありません。

配当金、配当性向

西松建設の配当金と配当性向の推移は、次のようになっています。

配当金配当性向
12年3月20円40.59%
13年3月20円32.48%
14年3月30円19.84%
15年3月50円18.02%
16年3月80円18.97%
17年3月105円23.06%
18年3月95円34.07%
19年3月105円27.66%
20年3月105円30.68%
21年3月105円33.46%
22年3月(予想)185円70.77%

18年3月に減配実績がありますが、その後は105円を維持し、22年3月からは大きく80円増配する見込みとなっています。

2021年5月11日に、21.3期通期決算とともに、「中期経営計画2023」が発表されました。
その中で、株主還元について次のように見直されました。

スクロールできます
連結配当性向自社株買い
2020年まで30%以上
2023年まで70%以上3年間で200億

これまで配当性向30%以上を目安としていたところ、70%以上に引き上げられました
配当性向は、当期利益に占める配当金の割合を示しています。
配当性向を高めることで、資金を溜めこみすぎず、効率的な事業運営につなげることができます。
次期の配当予想は、これを反映したものになっているということです。

また自社株買いをすることで、市場に流通している株式数が減って、株価を上げることができます。
自社株買いについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

配当性向(%)=1株当たり配当金(円)÷EPS(円)

EPSは、当期利益を、発行済み株式数で割ることで求めることができ、「1株当たり利益」とも言われます。
西松建設は、順調に右肩上がりに伸びていましたが、21.3期と22.3期は下がっていますので、今後の回復に期待したいところです。

EPS(円)=当期純利益÷発行済み株式数

西松建設の通期決算概要

2021年5月10日に、西松建設の21.3期通期決算が公表されました。
連結経営成績は、次のとおりです。

スクロールできます
億円対前期増減率
売上高3,362△14.1%
営業利益209△17.2%
経常利益216△16.6%
当期利益172△8.3%

21.3期は減収減益となりました。
また、セグメント別の利益について次のとおりです。

セグメント利益(億円)増減
土木事業84△54.2%
建築事業92+17.4%
開発・不動産事業等33+70.4%
209△17.2%

増益となっているセグメントがある一方で、土木事業が大きく落ち込み、全体で減益となっていますね。

建設業界では、政府や自治体主導の建設投資は堅調に推移していますが、民間主導のものについては先行き不透明な状況が続くと見られています。
政府や自治体主導のものでは、大雨などに対応する「防災対策」が積極的に進められているので、この状況下でも、横ばいまたは微増で推移しているようです。
西松建設は、ダムやトンネルなどの官公庁による大型土木工事を得意としているため、そういった意味では「安定感」という強みがありますね


西松建設(1820)を徹底分析! まとめ

ペン太

西松建設のことがなんとなくわかったよ。

まみこ

営業CFが多くの年で赤字だからね。長期投資の対象としては「ナシ」かな。

ここまで、西松建設について事業概要や株価について徹底分析してきました。
重要なポイントをまとめると、次のとおりです。

  • 西松建設は、ダムやトンネルなど、官公庁主導の大型土木工事を得意としている準大手ゼネコンである
  • 西松建設は、多くの年で営業CFが赤字となっており、資金繰りで不安がある
  • 西松建設の配当利回りの高さは、配当性向の目安を引き上げたことが要因である

最後まで読んでいただきありがとうございます。
日本株の買い方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ併せてご覧ください。

まみこでした。

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